コンテストとの出逢いで感じた”旅するような生き方”の始まり。

”挑戦”、”目標設定”、”頑張る”という言葉が重い人へ。一旦マイペースになってみよう。
新しいことをやってみたり、初めての場所へ行ったり、知らない人達と出逢ったり。カナダのワーキングホリデーとロサンゼルス滞在を経て、旅をすることの醍醐味は十分に味わったAnriは、日本に帰国してからこの2年間も、「ちょいと行ってみる、やってみる精神」で生活をしていた。
しかし社会はそう甘くはない。オーガニック業界のベンチャー企業に就職するもハードワークの生活に没頭しすぎてあまりにも先が見えていない自分に気づき、改めて自分を見つめなおしたうえで、一旦退職を選ぶことにした。(この会社に行ったからこそ今のコンセプトや事業ができているので、今となってはここで営業の仕事ができたことにとても感謝している)
その後も「やはり美容に携わりたい」という想いからネイルに本腰を入れ、100万以上の学費をローン組んで投入。それと同時進行で知り合いから教えてもらった健康事業と、アドバイスを受けて出張ネイル事業を個人で立ち上げ、親にも軍資金をいただいて本気で自分で稼いでみるいうことを「頑張った」1年を過ごした。
その結果は、…すべてパンク。自分の仕事との両立ができず、学校は最低限のジェルネイルの資格だけ取って約3か月で退学。知り合いの方と一緒にやってみた事業も、目標に全く到達しない焦りから毎日泣いて帰る生活。自分の出張ネイルも、お客さんは少しできるものの予想以上の費用がかかり、利益がなかなか出ず、日に日にお金が無くなっていく恐怖に襲われていた。
この頃の私は、「頑張らなきゃ」「やらなきゃ」「目標にいかなきゃ」の慢性的「なきゃなきゃ病」であった。この病気はアドレナリンか何かがプツリと切れると、本当に何もやる気が起きずにベッドから起き上がることもできなくなるような病気である。
…はて、旅をする時「○○に行かなきゃ」「〇〇しなきゃ」と焦っていたであろうか?だいたいの目的地は決めていても、特段飛行機の搭乗時刻にだけ気を付けていれば、結構ゆったりと行動していたのではないだろうか?だって、もしかしたら行ってみたいカフェやお店があるかもしれないし。現地の人たちと仲良くなって、その人しかわからないような穴場を教えてくれるかもしれない。あてもなく散歩したい日も1日ぐらい入れておきたい。それを、仕事になると途端にパツパツにスケジュールを入れたツアーみたいな選択をしてしまっていた自分はなんだったのだろう?自分で決められる個人事業なのに。
気の赴くままにやってみたことが、大きな出逢いに繋がることもある
「自分の行きたい大まかな方向は知っておくといい。さもないと、どこにもたどり着かないからだ。ただし目標を厳密には決めずに、せっかくなら新しい経験や発見を求めてでかけたほうがいい。というわけでゴールは定めるが、道のりについては常に心を広くもっておく」―「やらないこと戦略 最大限にクリエイティビティを上げる時間管理術」ドナルド・ロース著/露久保由美子訳,CCCメディアハウス,2018年9月発行
「これから自分がしようとしていることの見当はつけておかなければならないが、それはおおよその見当であるべきた。」―パブロ・ピカソ
資金も底をつき、もう一度派遣社員という形でオフィスワークに戻って最低限の生活費を稼ぎながらマイペースにネイル事業を進めることにしたAnri。もう一度ゆっくり気になる本でも読みながら、仕事の基本を学びながら、歩みを少しゆっくりにして次なる一手を模索していた。
毎日仕事をし続けていた生活から、多少の余裕や自由時間を設けるようになって迎えた年末。お客様からオーダーされたデザインしかネイルもしていなかったが、この際、思いっきり自分の好きなものをネイルに表現してみよう。そう思った私が選んだデザインは、やったこともない「世界遺産風景画」だった。

(完成が嬉しすぎていい感じの額縁を買った。今はネイルサロンの入り口のテーブルにちょこっと置いてある)
とにかく好きな国を描いて、青空や雲の良い感じの描き方も調べて、もはや全く実用性のない(笑)作品が出来上がった。創作活動というのは、人生の幸福度を上げる要素の一つであると何かの研究で言われていた気がするのだが、まさに達成感。満足感。なかば疲れ切っていた心に、久々にプラスの気持ちを取り戻せた気がした。
誰かに見てもらいたくて、なかなか更新していなかったインスタにも一個一個投稿してみることに。その投稿を見てなのかは定かではないが、なんともタイムリーに一つのアカウントがフォローをしてくれた。早速誰かに褒めてもらったようで嬉しくて、どんなアカウントなのか見てみると…。
アカウント名「Beauty Japan Tokyo」。”社会で活躍できる女性”を発掘するための全く新しいコンテスト。
旅先でもそうだったが、出逢いというものは、思いがけないところからやってくる。その中でも良い出逢いというものは、自分の気が赴くままに行った先で、自分の気持ちも前向きな時に、巡り合えるものである。…もしかしたらこれも良い出逢いなのかも。
挑戦というよりは、試しに行ってみる感覚で。頑張るというよりは、気の赴くままに楽しむというスタンスで。目標も、やってみながら検討をつければいいかなと、前回の経験を活かして。Anriは、「Beauty Japan」という門戸を叩いてみることにした。
To be continued…
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